どんなお話?
3匹の小さな子ネズミは、先生の話を聞かずに
おしゃべりばかり。
ねずみを食べる猫の話を聞き逃してしまいます。
3匹は桃を取りに出かける途中、
「にゃーご」と鳴く大きな猫が立ちはだかります。
先生の話を聞いていたら、一目散に逃げだすところ
この3匹は聞いていないから、逃げ出さない。
「おじさん、だあれ?」と尋ねます。
いつも恐れられていた猫にとって、そんな質問は初めてで
思わず「たま」と答えちゃう。
タイミングを見て、子ネズミたちを食べようと考えていた
猫の「たまおじさん」ですが、
素直で優しい子ネズミたちの言動に素直になり、
桃をもらって別れる展開になります。
先入観なし
おしゃべりをしていて「猫は怖い」という話を
聞いていなかったおかげなのか、
そもそも、この3匹の子ネズミたちの性格なのか、
ほんわかと、温かくなるお話。
ユーモアがありとても楽しめるものです。
読み終わった後に改めて表紙を見ると、
印象が違ってみえてきます。
4匹の子供がいると言ったたまおじさんに、
自分たちがお土産にしようとしていた桃をあげるところは、
ただ純粋というより、相手を思いやれる子ネズミだなと感じます。
その優しさは、ちゃんと伝わるものなのです。
作品情報
にゃーご すずき出版
作・絵:宮西達也
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